タイトル: アナキスト凛告
著者名: ネビース社
トピック: アナキズム
ソース: https://www.ne.jp/asahi/anarchy/anarchy/data/Nimbus.html(2023年4月16日検索)
備考: 発表日不詳。70年か71年前半の文書。(Anarchy In Japanより)

 現日本国家が大衆の選挙に対する幻想を利用し、また「支配の為の理念」を強調するなかで、存在の安定化を企図し、革命略奪主義者集団であるマルキスト諸党派も、その選挙の幻想、そして敗北的遊戯暴力主義をもって勢力を拡大せしめ、未来の支配者たらんとしているのであるが、彼らがいかに「支配の為の理念」をもって、幸福、平等を唱えたとてそれが個人の自由発意を拘束するものであってはならない。

 此等、大衆を無知、非創造、堕落化させるところの一切の権力者は喪服と供に暗葬せねばなるまい。

 また、我が無政府主義陣営にはびこり、ダニのごとく吸血する闘わざる集団、自己純化なき単純行動主義者ら、エセアナキストに対しても、私たちは完膚なきまで排滅するであろう。

 我がネビース社は、無政府共産主義を志向するものであるが、まさしく相互扶助、正義-自己犠牲-、道徳これらを基とした社会生理学、欲求による分配、これらは人間本能上の自己保存であり、かつ自由の根本原理である。つまり、無政府共産社会こそ真のアナキズムであり、ただ夢想のごとく、クロポトキンらの言う社会を超越したアナキズムと主張する自称アナキストは単に寓話をしているにすぎない。

 私たちは、60年前天皇制権力によりて暗中に埋没せられた大逆事件当時と本質的には何ら変化なき現世に血没を迫らければならない。

 ネビースとは、仏語Nimbusであり、乱雲、雨雲の意である。

 我がネビース社は、この名のごとく、この時世に狂激雨=黒色世界革命戦争をもたらし、すべての軛をとき放ち、無政府共産社会実現の為の、いわば黒色革命の前奏序曲社たらんとする。

 権力者の支配イデオロギーの源泉を破壊し、自己解放せしむる為に、アナキスト急進派ネビース社に参画せよ!